2021年4月1日木曜日

2021年春休み 多文化共生学習会報告書(6)五反田南見帆(早稲田大学1年)

 参加動機

苦痛の大学受験を乗り越え、希望に溢れて高校を卒業し、待っていたのは新型コロナウイルスによる今までとは違った非日常的な生活でありました。華の大学一年生のキャンパスライフはおろか、ほぼ全ての大学の授業がオンラインで行われ、淡々とオンライン授業とアルバイトを繰り返した1年でした。2021年度への不安もあったそんな時にSNSで偶然A A E Eの存在を知り、何か刺激的なものが得られるかもしれないと思い、参加しようと決めました。


3つの大きな学び

 勉強会では、想像していた以上に刺激を受け、私自身の現状、これからのライフプランや目標を考え直すきっかけになりました。特に勉強会を通してこれから大切にしていきたいと思ったことは、「何事もジブンゴトとして捉える」「大きなチャレンジのためにたくさん学んで吸収する」「自分の前提を周りの前提と考えない」、この三点です。

 まず、「何事もジブンゴトとして捉える」ということは、佐藤桃子さんの体験を聞いて感じたことです。現代ではSDGsという言葉は広く知られ、企業や自治体などSDGsを基にした取り組みを多く行っているように思います。実際、私も高校生の時からSDGsやサステナビリティについて興味があり、サステナビリティ教育について大学で学び深めたいと思っていました。佐藤桃子さんは、「学校ではSDGsを学ぶけれど、実際の生活では環境に配慮していない自分の生活に葛藤をしていた」と仰っており、その時自分もハッとしました。私自身も大学で学び教育現場で生かしたい、と考えていたのにも関わらず、生活の中では少ししか意識できていなかったからです。佐藤桃子さんはそう感じた時に、「自分の行動を通して子供たちに良い刺激を与えたい」と感じたと仰っており、非常にその言葉が印象的でした。どうしても多くの人が、知識を持っていることに満足したり、安心したりして、それを実際に行動に起こしたり言葉で伝えたりできないと思います。しかし、それでは社会は一向に変わらないし、前進しないのだと改めて感じました。学んだこと、知識として取り入れたことをそのまま頭に留めておくのではなく、考え、心で感じ、「ジブンゴト」としてアクションに移すことが大切だと思いました。

 次に、「大きなチャレンジのためにたくさん学んで吸収する」ということです。関愛生さんのお話から学んだことです。私は、関さんのお話を聞くまでは、何かを「学ぶ」時には、その道のプロフェッショナルになれるくらい深く、学び続けることが必要であると感じていました。一方で、「このままで良いのかな」「他に自分に適した分野はないのかな」と不安になることもありました。しかし、学生の頃からネパールに行って活動を行ったり、政治やビジネスに関わる場に出向いて多くのことを学び、自分のものにしている関さんの姿がとてもかっこよく見えました。と同時に、大学生は時間がたくさんあって学びたいことを学べる絶好の機会だから、いろいろな分野に興味を持って足を踏み入れていきたいと思いました。1つのことを深く学ぶことも素敵なことですが、もっと多くのことを学んで、それがいつか役に立つ時が来れば良いな、というモチベーションでいることも良いのかなと感じました。

 最後に、「自分の前提を周りの前提と考えない」ということです。多様性が認められる時代で、少し前よりも「こうであるべき」という固定観念がなくなっていると思います。その一方では、「多様性」という言葉はポジティブに感じがちですが、100人いれば100通りの考えがあるので、相手がどんな立場を持っているのかは話してみないとわからないし、その分生きづらさを感じている人も少なくないです。日本では、いわゆる「社会的マイノリティ」に属する人と接する機会や周りにそういった人々がいる、という状況が少ないように私は感じます。しかし、自分からは言い出せない人やマイノリティの立場であることを隠している人もたくさんいると思います。私も、もしそういった人から公表された時、どういった反応をし、何をいえば良いのかはわかりませんが、生きづらさを感じている人がいつかマイノリティである部分をアイデンティティとして生きられる世の中であれば良いのにな、と私は思いました。そのためには自分が今当たり前だと思っている前提は、必ずしも周りの人にとってはそうではなくて、いろんな人がいて、いろんな考えがあって、みんな間違いではないということを心に留めておきたいと思いました。


「教育で日本の子どもたちの生きづらさをなくしたい!」

 これは、私が勉強会を通して将来達成したいと感じたことです。私は教育に関わる仕事をしたいと考えていますが、それが教員としてなのか、何か別の形であるのか、具体的なことは決まっていませんが、前にも記したように、多様性が認められる社会において生きづらさを感じている人は少なくなく、これからの子どもたちはもっとその生きづらさを感じるのではないか、と私は危惧しています。そんな子どもたちを教育の力で救ってあげたい、それが私の目標です。時間はかかるだろうな、と思います。しかし、いつか達成できるよう大学生活で多くのことを学び社会に貢献できる人材になりたいと思っています。


最後に、勉強会を企画・運営してくださった関先生を始めとするA A E Eのアシスタントの皆さん、本当にありがとうございました。



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