2021年9月13日月曜日

バングラデシュー日本国際交流プロジェクト(2021年8月開催)報告書(3)  片山菜穂(国際基督教大学1年)Reflection on the BJEP 2021 (Bangladesh-Japan Exchange Project)(3) Naho Katayama (1st-year, International Christian University)  

 1. 企画・運営を通して学んだこと

一言で表すと「文化の違いを肌で感じ、どのように適合するか」を学びました。バングラデシュのオーガナイザーとプログラムを創っていくにあたり、何度もミーティングを重ね、一緒に作業をしていくうちに自分の考えと合わないことや、尊重するものや大事にしたいことが違ったりすることもありました。しかし、そのような文化的な違いに直面した時、いったん立ち止まって考え、何事も当たり前と思わず、違う観点があるかもしれないと自分の頭で考えるようになりました。「相手の考え方を尊重する」ことは異文化間だけでなく、あらゆる人と協働する際に必要だと思います。しかし、ただ相手に合わせればいいということではなく、相手がどのような背景や思い、情熱を持ってある言動をしているのかを対話を通して理解して初めて、「相手の文化、価値観を尊重する」ことが出来るのだと学びました。


幸運なことに今までにも海外の人と交流する機会に恵まれましたが、このプログラムを通して、バングラデシュのオーガナイザーと、今までの仲良くなることとはまた違う経験をさせてもらったと感じています。取り組んでいく中で、大事な決断を下さなくてはならず、何時間も真剣に話し合いをしたり、予想外の展開となり、予定を大幅に変更したり、ミスコミュニケーションで理解に齟齬が生じ、それをしっかり話し合って解決したり、本当に多くの壁を共に乗り越え、それを通して相手の性格や考え方、生きる軸となるようなものまで知り、「深い」関係を築くことが出来ました。また、社会や生活環境の違いを突きつけられ、その中で自分を改めて考え直させられる機会にもなり、視野が広がりました。チームの中で自分が何を出来るのか、それをひたすら考えながら挑んだ数ヶ月。今回の経験は確実にこれからの私の生き方に影響を与えると確信しています。


2. 参加者から学んだこと

バングラデシュの学生から学んだことは、「自国に誇りを持つ」ことです。自国の文化や社会問題、政治、あらゆることに関して、知識が豊富な人が多く、更に、とても嬉しそうに自分達の国を紹介する姿が印象的でした。「バングラデシュのことについて知りたかったら何でも聞いて!」と言ってくれたり、「バングラデシュの人々は、自国がインドやパキスタンと混同されやすいから、アイデンティファイしたくてよくしゃべるんだよ!」というふうに教えてくれたりする人もいました。確かに、日本の文化は海外でもよく知られているものも多く、海外の人と交流した時も、説明するまでもなく知っているという状況も珍しくはありません。有名な文化については「自分で説明し、伝えていく必要性があまりない」ために自然と自分の文化を伝えよう!という気持ちがバングラデシュほど強くはないのかもしれない、と気付きました。ですが同時に海外の人には知られざる日本文化の魅力は余るほどあります。海外の人と交流をする際に、相手の文化を教えてもらうお返しに、自分が日本の奥深い文化を魅力的に伝えられるよう、日本文化にもっともっと触れようと思いました。


また、自分の過去や考え方などについて真剣に語り合う参加者皆を見ていて、「誰にでも今まで辛かった過去や必死に頑張ってきたこと、本気で悩んできたこと」があり、それを言語化して共有することで他者のストーリーを知り、自分を客観視することが出来るのだと学びました。ある学生が、「みんな悩みがある。けどそれを共有できず、一人で抱え込んでしまっているだけ。私達は今回こうして共有することが出来て、悩んでいたのは自分だけではないということが分かって勇気をもらった。だから、みんなが自分の内面を共有し、考えられるようなプラットフォームがあったらいいな。」というようなことを話してくれました。私はその子の意見に強く共感したと同時に、「参加して勇気をもらった」という言葉に胸がつまりました。育つ環境が違うと備わる視点や価値観も異なり、それは異文化間交流に留まらず、日本人や日本国籍を持つ人の間でも言えることです。今回のプログラムを通して、一つの話題に対して、様々な視点から、異なる意見を聞くことが出来る「多様性」の可能性に身をもって気付かされました。


3. オーガナイザーの愛

BJEPで一緒に活動したオーガナイザーは皆能力が高く、強みを持っており、沢山助けてもらったと同時に多くのことを学ばせてもらいました。責任感の強い人、コミュニケーション能力が高く、その場を和ませるのが上手な人、MCが上手な人、クリエイティブな人、記事を書ける人、人脈が豊かな人、優しさに溢れている人、議論をまとめるのが得意な人、みんな違った強みや個性を持ち、それぞれが自分の役割を果たしたからこそやり遂げることが出来たのだと思います。このメンバーの暖かさ、最高でした!!毎日睡眠時間を削って、プログラムの成功のために頑張ったり、テストの合間を縫ってZOOMに顔を出し、「みんなと早く会いたかった~」と笑ったり、各オーガナイザーのBJEP2021に懸ける思い、そして粘り強さがこの素敵な雰囲気とBJEP2021の成功をもたらしたのだと思います。


本当にありがとございました!!!!

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