2016年11月6日日曜日

ネパール NJEP 2016 報告書 (4) 志牟田まりな(上智大学総合グローバル学部2年)「ネパールがもたらしてくれた出会いと幸せ」

「ネパールがもたらしてくれた出会いと幸せ」               


上智大学総合グローバル学部
総合グローバル学科二年

志牟田まりな
  
  
  
  何が決め手かわからないけれど、NJEPへの参加を決めたのは私の人生において大きな 成功の一つになったことは間違いない。私は周りの参加者のように途上国に対する意識が高いわけでもなく、国際協力にも無縁な私だったので、特別な目的意識を持っていたわけではな かったが、ここでの 10 日間は実に濃かった。もともと私は人と関わることが大好きな人間 なため、今回のメインが国際交流であったことはとても参加しやすい要因だった。人との関わり、またネパールでの10日間が私の心にもたらしてくれたものは今の私の考え方や生 活に影響を与えている。 
 ネパールでの 10 日間、多くの人や景色など様々な出会いがあった。シャムロック学校、マイ ダンの村の子供たちをはじめ、ポカラにステイしていたバックパッカーの人々、もちろん NJEP メンバーの全員。彼らの笑顔は底知れぬ美しさで、温かくて私に本当の「幸せ」とは 何かをつくづく考えさせた。これについては、またあとで触れる。そして、はじめて自然の偉大さを本当に感じさせてくれたヒマラヤ山脈やバス移動の窓の向こう側に見える山々や夕焼けなど、多くの自然との出会いがネパールにあった。これらは日本でも感じられることなのかもしれない。しかし、生活を朝から晩まで共にしている仲間と不安や期待の繰り返しの日々の中で、「完全ではないネパール」だったからこそ、物理的な豊かさ以外のところに目が行き、感動する心 が敏感になり、その美しさも日本にいるとき以上に濃い感動に結びついていたのだと思う。  
 先述したが、NJEP メンバーでもよく話し合う「幸せ」について。人間は死ぬまで「幸せ」 を求めて生きていく。決してこれが絶対に幸せなんだ!!と述べるつもりはないし、様々な 見識や経験を積むことで考え方も変化していくものだと思う。しかし、幸運なことに、私はたった 10 日間 ではあるが、「幸」について毎日考える機会をネパールで得た。OK バジさんの言葉を借りれば、「無いものに目を向け始めると、不足に対して文句を言うようになり、幸福感が薄れる」ということを身を持って感じた。「足るを知る」という言葉があるが、まさに私は我々日本人のような先進国に住む人々において薄れている感覚をネパールで自分の中に落とし込めたと思う。 「自然がこの地球にもたらしてくれる一瞬一瞬の美しさに敏感になり、それを体と心で目いっぱい感じること(大袈裟ではなく)。 」また、「 自分のいるコミュニティや毎日訪れる出会いに対して感謝の気持ちと幸せを感じること。」挙げればきりがないが、この2つの感覚を自分の中で大切にするようになったことで、物事をものすごくシンプルに捉えられるようになり、自分の気持ちにより一層向き合えるようになった。もちろん複雑な問題は山ほどあるが、自分の身の回りで起きている1つ1つの小さなことへの感動や感謝ができるようになり、自分の生活がさらに明るくなった。この感覚を覚えたとき、私はなん だかぞっとしたのを覚えている。この感覚を薄れさせたくない。  
 綺麗なものや便利なものばかりを追い求めるのではなく、そこら中に溢れているようで少ない人間くささ、人としてのアツさが自分は大好きなんだということを知れた。そして、そこからあふれ出てくる真の楽しさや仲間と共に生み出す「心に残る幸せ」「心の底から湧き出てくる幸せ」を大切に、自分の近い目標とその先にある目標のためにさらなる体験をす るべく、自分から一歩踏み出していきたい、今回 NJEP に参加したように。そのように日々 過ごしていった結果、気づいたら、人として女性として成長していたらいいなと思う。こう思えたのもこのツアーのおかげだ。ここで出会えたすべての人に感謝してもしきれない。
 来年の春には、ラオスにて職業技術教育の分野でのフィールドワークが決定している。NJEP と はまた一味違った刺激を求めて行ってきます!!

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