「VJEP2019報告書」
筑波大学国際総合学類1年 東 あいか
身体的・精神的に鍛え上げられたこの貴重な2週間は、誰もが体験できるものではない。
このプログラムで最も考えさせられたのは、その人にとっての当たり前にみんなが共感できるわけではないということだ。これを聞く人は、そんなこと誰でもわかっていると思うかもしれない。しかし、その誰でもわかっていることを意識して考えないと自分に不満や苦痛をもたらし、時には人との対立まで生み出してしまうと思う。特に今回のVJEP2019では、環境問題に着目した取り組みをし、人と人、人とその外囲の双方の面から考え、智覚からたくさんのことを学んだ。そのうち、私は2つに絞って述べていこうと思う。
まずはFriendsという関係についてである。
今回のプログラム途中で、参加者間の交流が問題視されたことがあった。これは良い意味で捉えれば、friendsというものについて考え直す良い機会であったに違いない。友好関係を築く上で、同じ国に生まれたもの同士でさえも分かり合えないことが多々ある中、国境を越えて出会った人々と完全にわかり合おうということは不可能だ。そして、完全にわかり合う必要は無いと私は思う。人の形は十人十色であり、いくら同じ国の出身者であっても、互いに全ての考えに共感し合える人などいない。その中で国際交流をするということは、ある意味覚悟のいることなのかもしれないと振り返りながら感じた。2週間の中で日本人参加者とベトナム人参加者20人が毎日、ほぼ24時間同じ空間にいて、互いの時間を共有する。急に出会ったもの同士で、こんなに一緒にいる機会もそうそうないだろう。特に自分のバディとはほかのメンバーよりも共に過ごす時間が長かった。私のバディは優秀な上に優しく、話をしていくうちにとにかく強く美しい女性だという印象が深まった。また、互いの生活や考え方の違い、将来設計についても話し合うことで刺激となり、自分の本当にしたいことが何なのか、再び考え直そうと思う。今回出会うことのできた縁を切らすことなく今後も頻繁に連絡を取り合っていく中で、切磋琢磨していきたい。
もう一つは組織構成についてである。
グループ、そしてリーダーの在り方をこれまで考えてきたものとは違った捉え方で試行錯誤することによって、組織の成り立ちにより興味が湧いた。これまでもやり方はそれぞれ違うが、リーダーという立ち位置を経験させてもらう機会があった。それらを通して、今の私にとっての理想のリーダー像はメンバーみんなが積極的にしたいことに挑戦でき、自身は客観的に見て指示をし、よりやりがいのあるものを与えられる存在であることだ。
しかし、プログラムが終わった今になって、それ以前に今回は各個人の意識の違いを自身が十分に理解できていなかった。国際交流に焦点を当ているのか、もしくは環境問題の探求学習に焦点をおいているか、もちろんその他にもそれぞれが目的としているものがあっただろう。しかし、同じ目標に向けて同じ意識で取り組む姿勢がもっときちんと構築されていれば、方向性が確立された上でより活発的なグループ活動ができたのではないかと感じた。当然にできているものと考えていたがゆえに死角となっていた。これはベトナムに行く前に事前学習の中で私がしっかり確認しなければいけないことであった。その結果から仕事を完璧に遂行できず、大学一年生の段階だからと言われたことが本当に悔しかった。自分の未熟さから周りにも迷惑をかけ、自分を見つめ直す余裕も持てていなかったことが恥ずかしい。
また、リーダーという仕事をやらせていただいた中で、やり切れなさに悔しさが募り、自身を更生しなければならないと感じた。なんでも計画を立てる必要性、文字化する事で何をしたいか・何を考えているかなどを明確にすることの大切さもベトナム人参加者から学んだことの一つである。今になって、あまり気にしなくてもできていると思っていたことが実は一番に気にかけなければならなかったこと出会ったことに気づき、自ら自分の成長の妨げていたと痛感した。そこで、次のステップに進むために、まずは何事においても真面目すぎる程に計画を立て、文章化することに挑戦しようと思う。小さなことに思われることこそ、意識しなくても完璧にこなせるまで習慣づけていけるよう訓練していく。
はじめに述べた環境問題の2つ面において、自らの行動で良い方にも悪い方にも必ず変化をもたらすことができる。一人ひとりの行動と責任が事故にも、成功にも繋がると痛感した。特にオーガナイザーやリーダーとして周りを動かすということは容易いものではない。どの立場においてもそれぞれの苦労があり、色々な形で自分自身を成長させてくれる。参加者として、リーダーとして参加できたことにありがたみを感じ、次のステップへ繋げていこうと考える。また、今後は今年のプログラムで失敗した部分を改善していける一員として携わり、別の関わり方で新たな学びを得たい。また、VJEPのような、国際交流は大前提の元、その他に目標を持って参加者が協同して取り組むプログラムに自ら積極的にアクセスしていくことで、今回の収穫や反省を自分のものにしていきたい。
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