2017年10月5日木曜日

ベトナム VJEP 2017 報告書 (4) 畢暁慧(上智大学総合グローバル学部1年)「AAEE VJEP 報告書」

VJEP 2017-ベトナムプロジェクト報告書 (4)

「AAEE VJEP 報告書」 

上智大学総合グローバル学部
1年 畢 暁慧 

初めてのベトナムへの渡航。このプログラムにおけるベトナムでの二週間にわたる生活は、終始忙しく、想像を絶する疲労を参加者全員が感じていたと思う。だがしかし、一緒に渡航した仲間や現地の参加者と共に、充実した日々を過ごすことができ、またベトナムでの生活を満喫することができたということも事実である。ベトナム側の参加者、そして日本側の参加者が共に生活をし、親睦を深め、この企画をやり遂げたということはこれから国際社会への参加を志している者にとって重要な糧となると信じている。今回の渡航でわたしたちは、ホーチミンとビンフックの二つの地域に滞在し、この地でわたしたちは、わたしたちの企画を超えた驚くべき体験をした。わたしたちが、この二週間なにをして生活していたのか、またこの生活の中でなにを学び、その学びに対してどう思いを抱き、どう感じたのか。細かく明確に、そして正直に述べていこうと思う。
 今回、このプログラムに参加し、特に印象に残った経験。それは、ベトナムが社会主義国家であるということを肌で感じたことである。大抵、旅行程度では感じることはないが、ベトナム政府との連携のあるプログラムであったため、特別でとても貴重な経験をすることができた。 また、この経験により、わたしは民主主義の国、社会主義の国での生き方の違いをしっかり身をもって理解することができた。彼らの様子がどこか変だということは気づいていたが、わたしが思いを巡らしていたようなことではなかった。ビンフック省での滞在中、わたしたち日本 人の知らないところでベトナム参加者たちはベトナム政府に対して、怒りを覚えていた。彼ら が怒りを覚えていたのは、あらかじめ決められていたスケジュールの変更を繰り返し行ったからである。わたしたち参加者が準備をしていたプレゼンテーションの実施が危うくなったことや、ホストファミリーとのクッキングコンテストの時間の短縮など、様々な要因が挙げられる。 日本人参加者がこの事実を知ったのは、ビンフック省での滞在の終盤にさしかかったところだった。わたしは、なにか慰めの言葉をかけることができたわけでもなく、ただただベトナム参加 者の言葉を聞くことしかできなかった。これが、社会主義国家での生活なのだと感じた。
 現在、ベトナムは発展途上国として大きな成長を遂げているが、公共の交通機関が発達していないように見受けられた。ベトナムでの移動中最も驚いたこと。それは、道路を埋め尽くす大量のバイクである。朝の通勤の時間と重なると、大量のバイクの群れが車を囲い、すれすれを走っている。発展した都市では多くの人が集まっている。そして、その人口増加により、交通渋滞の問題が深刻化しているのだ。さらなる発展・飛躍を遂げることで、この問題を解決に導いてくれるのではないかと思う。
 そして、わたしが最も不安を抱えていた面。それは、英語での会話やプレゼンテーション、 ディスカッションである。はやり英語での会話を強いられた生活のあとに感じるのは、自分の英語力がどのくらいであろうが、英語を話せる話せないということも関係なく、どれだけ自分 が積極的に相手に話しかけるか、そして、その際にどれだけ自分が相手と話を続けたいという意思表示ができるかが大切であるということである。自分が相手に対して積極的に話しかけることで相手が自分に興味を持ってくれているということが認識でき、同時に相手が自分に興味 を持ってくれるようになる。この相互の意欲が、お互いの英語力(英語力には限らない)を伸ばすきっかけとなると思っている。今回のプログラム中、大勢で盛り上がっている場で楽しく英語を話すことはできたが、マンツーマンでシリアスな話の内容になると途端にわたしは言葉がでなくなってしまった、そして、その話を軽く受け流すしかなかった。加えて、わたしには何 度か発言をする機会が回ってきたのだが、積極的に話しに参加することができなかった、これは、わたしの苦手な面を克服すべく行動にうつすことができなかったということである。これらは、今回の渡航の間で最も反省した部分でもあり、これからこのような場を多く設けていき、他の参加者のように自分の思ったこと、感じたことをその場でしっかり伝えていけるような人材になる必要があると再確認させられ、より明確な目標をわたしにもたせてくれた経験でもあった。
 最後に、ベトナムでの二週間の生活はわたしにとって、とっても有意義なものになった。なぜなら、今までわたしの知らなかった世界を見せてくれたからである。なにもかもが新鮮な経験で、わたしは狭い世界を見ていたのだと気付かされた。日本というとても恵まれた国に住み、恵まれた環境で育ち、先進国へとしか渡航経験がなかったわたしは、このプログラムに参加し、実際にベトナムで生活を送ることが原点となり、東南アジアに強く興味を抱くことができた。 このプログラムでしかできなかった経験ができた。そして、ここでの経験が少なからずわたし を成長させてくれ、わたしの経験値を得たのは事実である。この経験を無駄にしないために、伝えるだけでなく、このアジアで起こっているローカル問題、グローバル問題への取り組みに携われるような人材となれるよう日々精進していきたい。
 今回のプログラムにおいての情報が少ないなか、わたしの成長のため渡航を認めてくれた両親、そして一緒に渡航した仲間、ベトナム現地でわたしたちを支えてくれていた参加者、そしてわたしをこの二週間で一回り大きく成長させてくれたプログラムを設立した関教授、全員に 感謝の気持ちを伝えたい。
尊敬できる人に出会えて良かったです。
本当に有難うございました。

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