2016年10月27日木曜日

ベトナムVJYE 2016 報告書(11) 金子 舞 (東京経済大学経営学部2年)「ベトナム研修報告書」

「ベトナム研修報告書」


東京経済大学経営学部2年
金子 舞

私は、9/3から9/16で行われたVJYE(ベトナム研修)に参加し、約2週間ベトナムのホウセン大学の生徒たちと行動を共にした。私が、この研修で得たものはSDGsの更なる理解の他に大きく分けて積極性、英語学習へのモチベーションだ。これらを得られた経緯をピックアップして述べたいと思う。
まずは、前期の授業を使いベトナム研修に向け学習、準備をしてきたSDGsの更なる理解についてだ。私たち日本メンバーは、SDGsの中でも環境に焦点を置いた日本における対策について、ベトナムメンバーはベトナムの環境問題について英語で発表を行った。
発表を聞く前は、発展途上国であるベトナムの抱える環境問題は、きっと日本にはない問題ばかりなのだろうと考えていたが、洪水などの水害は近年の日本にも見られる問題であった。環境問題は、その国ごとで原因、対策を考えることが必要であると共に各国が世界的に考え対策を練ることが大切だと感じた。
また、ホーセン大学に観光を学ぶ学科もあることから、観光に関するSDGsについてディスカッションをした。内容は、観光客が増えることによって起こりうるプラスの影響とマイナスの影響だ。グループごとに意見を出し合ったのちに、それらは全て影響を与えるのは環境、社会、経済のどれかに当てはまることが分かった。何事にもプラスとマイナスの面があるわけだが、もしかしたらSDGsの17個の目標のうち1つにはプラスの影響になるが、他の1つにはマイナスの影響を与えるということが起こりうるのではないかと考えると、この17の目標を達成するのは、容易いことではないと感じた。
私がベトナムの環境の面で感じたのは、モーターバイクと路上に捨てられたごみの多さである。私たちは大学周辺の公園でゴミを拾い、タライではごみ箱を設置した。これらのことは、とても大変な労働であったが、ベトナム全体から見ればほんの少しの変化だ。だが、これらを見た人たちの変わるきっかけになればいいなと思う。
次に積極性と英語学習へのモチベーションについてだ。実は私が関ゼミに入ったのは、この2つを得られるのではないかと思ったからだ。結果的には思惑通りとなったが、なかなか私としてはたどり着くまでは困難であった。私の考えとしては、伝えたい相手ができることで英語学習へのモチベーションが得られるというものだ。私の考えが正しいのかを調べるためには、まず伝えたい相手をつくらなくてはならない。もともと、人に話しかけるのが苦手な私は最初ベトナムメンバーとうまく話しができず、自然に日本人メンバーの横に行くようになっていた。ホーセン大学での講義の日、日本人メンバーの横に座った時に、これでいいのかという思いが残り「ベトナムメンバーの横に座れば良かったかなぁ」と口に出していた。すると「今からでもいけるよ!Let’s try!」と横の先輩が言ってくれた。そして私は背中を押されベトナム人メンバーの横に座り話しかけた。これが自分からの初めての行動だった。これをきっかけに話をたくさん出来るようになったし、この時話しかけたサラとは一番仲良くなれたと私は思っている。一歩を踏み出すのは、なかなか勇気がいるが、そのあとは以外にも簡単なのだなと分かった。これからは、もっと様々なことに挑戦できるのではないかと感じている。
私がこのプログラム中に自分の英語学習不足で聞き取れない、伝わらないということはたくさんあった。ディスカッション、ゲームの説明、課題への話し合い、本当に何回ももどかしい思いをした。いきなりみんなの前で話せというものも私の英語能力は明らかに不足していた。でも、日々のコミュニケーションは簡単な文や単語を使いベトナムの友達と話せていたし、楽しかった。しかし別れは必ずやってくる。別れのとき、思い返すと2週間は本当に2週間なのかと疑うほどに濃い時間を過ごしていた。泣くなんて思ってもいなかったのに、この楽しい時間がこれで終わりだと感じたら自然と涙がでた。2週間で1番今の気持ちを伝えたいと思った。でも、私の英語力では、その時の複雑な気持ちは英語にできなかった。それがとても悔しかった。しかし同時に、そこで私は伝えたい相手ができたのだと感じた。海外の友達は、私の英語学習へのモチベーションだ。次に、またベトナムの友達に会うときは、再会の喜びを英語でうまく伝えたい。 

私は、この研修でたくさんの良い経験をしたと言える。強く印象に残ったのはタライである。ジャングル、たくさんの虫、蚊帳の中で寝る、蠍、水のシャワー、筏つくり。すべてが初めての体験であった。だが、特に印象に残ったのは、ゴミ箱設置の時一人になるシーンがあり、その時にベトナム語しか話せない地元の人に話しかけられたことだ。私の目を見て私の知らない言語で話しかけてくる。本当に初めての経験だった。英語を使って海外の人と話すと自分の世界が広がったように感じていたが、英語を話せる人としか会話は出来ないと気づかされた。日本語と少しの英語しか話せない私の世界はひどく狭く感じた。だから私は、英語をもっと完成させた後、他の言語も習得したい。

0 件のコメント:

コメントを投稿